ピッチャーの投球後の守備が難しい理由と練習ポイント
ピッチャーの守備が難しいと言われる理由について
昔のピッチャーの考え方として、ピッチャーは9人目の野手だから投球後はすぐに守備が出来る様にしなさい。と言われるのが一般的でした。
しかし最近では、ピッチングへの集中(コントロール)などで、投球後の体勢については昔ほど言及されなくなっています。
ピッチャーの守備が難しいとされているのは以下の3つの理由からです。
- バッターからの距離が近いこと
- 投球後で体勢が整っていないので初動動作が遅れやすいこと
- 送りバントやピッチャーゴロの処理などでは、ランナーが見えないので指示に頼る事
という理由が挙げられます。
ピッチャーの守備練習ポイント
ピッチャーは「ファーストへのベースカバー」と「バント処理」が難しいです。
ですので、この2点はしっかりと練習したいですね。
特に頭に入れておくことは、ランナーとバッターの「足の速さ」になります。
例えば、ランナー一塁のケースで、ピッチャーゴロやバント処理の際には、足の遅いランナーの場合にはセカンドへの送球を考えての守備を行う必要があります。
ピッチャーの守備は、他のポジションに比べると軽視されがちですので、ピッチャー周辺のミスは多いと言われています。
誰が打球を捕りに行くのか?どこまでがピッチャーの守備範囲なのか?という共通認識や声掛け、コミュニケーションが大切になってきます。
ピッチャーが自ら捕球に行く場合には、内野手はピッチャーの意思を優先する様にしましょう。
また、ピッチャー返しはしっかりと捕球しなくても、グラブで叩き落としたり止めるだけでもファーストへ間に合うことを頭に入れておきたいですよね。
実は守備が苦手なピッチャーは多いです
捕球も上記の理由でそうなのですが「各塁への送球を苦手とするピッチャー」は多いです。
その理由は、ピッチャーの投げ方と内野手のスナップスローの投げ方が違うからですね。
ピッチャーはしっかりと指先までボールをかけて低目にコントロールをするのに対して、内野手は素早く正確な送球動作でのスナップスローになるからです。
簡単に言えば、リリースポイントや送球の質の違いと言えます。
稀に、高校野球で内野手がリリーフ投手を兼任する場合がありますが、プロ野球で内野手と投手の二刀流が難しいと言われる理由が、内野手と投手での投げ方の違いにあると言われているんですね。
- ベースカバーは、打球の速さや打者の足の速さでタイミングを変える
- バント処理は、その方向へ体が流れやすいので、体の流れを止めて体のかを回転させて送球すること
が大事です。
補足として、何故バント処理で体が流れやすいかを説明しておきます。
例えば、サードがサード前のバントを処理するならば、縦の動きのままでファーストへ送球しやすいです。
しかし、投手は正面だけでなく、左右のバント処理も行います。
打球処理で左右に動けば、当然その方向へ体に勢いが付いて流れやすくなり送球も乱れやすくなるんですね。
ですので、左右に転がったバント処理では、体が流れない様に踏ん張りつつ「頭の位置を変えずに体を回転させて」送球する様にします。
フィールディングの良い投手は、自身のピンチを救いますので、しっかりと守備練習も手を抜かずに行いたいですよね。