キャッチャーのリード「配球を考える!カウント球・つり球・勝負球Vol.3」
キャッチャーのリードの第3回目は「配球編」になります。
バッテリーが打者を攻める時には、どんな意図のボールを使うのかが重要です。
こういう結果を求めたいから「こんなコースや球種で配球を組み立てる」という事ですね。
行き当たりばったりの適当な配球でなく、考えて意図した配球です。
一見、難しく思えますが「逆算した配球」を考えることが重要です。
逆算のリードと配球をするには、その前に「配球の基本」をおさえておきましょう。
配球の基本は中から外への組み立て
ランナーやバッターの力量などの状況でも変わりますが、基本の配球は「中心から外側」になります。
その理由は「バッテリー有利」にしたいからです。
バッターは「0ボール2ストライク・1ボール2ストライク」に追い込まれれば打率が落ちます。
それは、バッテリーに有利なカウントになれば、バッターは厳しいボールにも手を出さないと三振になる可能性が高いからです。
その逆にバッティングカウントと言われる「2ボール1ストライク」ではバッターが有利になります。
次の球がボールになれば「3B-1S」で四球の可能性が出てきます。
ですので、バッティングカウントでは、バッテリーはストライクが欲しいので甘いコースに入ってくる事が多いです。積極的にストライクを取りに来る場面ですね。
キャッチャーとしては、バッテリー有利に攻めたいので「ストライクを先行させる」必要があります。
最初から厳しいコースばかり攻めればボール先行になる可能性が高くなります。
ストライクを先行させたいので「配球は中から外」が基本なんですね。
中から外というのは、インコースからアウトコースと言う意味ではなく、中心部から外側ということです。
カウント球・つり球・勝負球について
配球を考える時には、この3つのボールの役割が重要です。
- カウント球 / ストライクを取る球
- つり球 / 誘い球や意識させる球
- 勝負球 / 空振りや凡打を取る球
になります。
カウント球が厳しくなれば、ストライクが取りにくいので厳しいコースは選択しません。
相手が内角が好きならアウトロー付近へのストレートですね。
つり球(誘い球)の役割は、ボールになっても振ってくれたらOKの球です。
意識球はつり球と兼ねている事もありますが、区別をすれば勝負球がより活きる直前の見せ球です。
例えば、勝負球にインハイのストレートを選択するなら、その直前に外のボールへ逃げて行く緩いカーブを見せるなどですね。
この一球を挟むことにより、次の球はより打者のタイミングを外す手助けになります。
配球には、緩急・高低差・対角などもうまく使います。
もちろん、この「緩急・高低差・対角」は見せ球だけでなく、配球の中でもきちんと取り入れて考えていきましょう。
特に球種が少ないピッチャーは、カウント球と勝負球しかない場合もあります。
その様な時には、特に「緩急・高低差・対角」は意識したいですね。
結果を考えた逆算のリード
逆算のリードというのは「決め球」いわば勝負球を決めることから始まります。
三振を取りたい、内野ゴロに仕留めたいと考えた時に「どのコースに?どんな球種を?」投げるかを考えます。
今までお伝えした「中から外 / 三種類のボールの使い分け / ピッチャーの持ち球 / 状況」で配球を逆算してリードをしていきましょう。
リードや配球は「ピッチャーのタイプ・状況・対戦バッター」で色々なケースが考えられます。
野球のリードは「結果論」だ!とも言われがちです。
しかしキャッチャーは、リードや配球にはきちんとした「意図」を持ってサインを出したいものですよね。
根拠のある意図した配球を知りたい!
その様な場合には ・・・
>>> 配球の教科書
☑ 古田敦也を抑えるとしたらどんな配球で攻める?