キャッチャーの実践的なリード「ピッチャーの調子とバッターの様子を観察するVol.2」
キャッチャーのリード講座の第2回目です。
前回は「キャッチャーのリードと配球の違い」を説明しました。
今回は、ピッチャーの調子やレベルに応じたより実践的なリードの方法です。
- ピッチャーのストレートが速い
- 得意な変化球も3種類ほど持っている
- コントロールも良い
というレベルの高いピッチャーであれば、リードには困りませんし、きちんと結果にこだわったリードが出来ます。
結果にこだわったリードとは、三振が欲しい場面、ゲッツーが欲しい場面としっかりと組み立てた結果を出す事ですね。
しかし、プロの一軍投手でもない限りそんな投手はいません。
- 一流のピッチャー
- 結果にこだわったリード
- 打者のデータ
からリードを行うのがプロのキャッチャーになります。
小学生~一般的な高校生レベルであれば、まずは「ピッチャーの武器を活かすこと」になります。
キャッチャーのリード
スコアラーがいたり年間に同じチームとの何試合も行うプロならば、打者のデータも集まりますが高校野球では限界があります。
視察や練習試合で手に入れられる打者情報としては、主力の注意したい球種やコースが分かるくらいでしょう。
その様な状況では、まずはピッチャーの長所を引き出すリードを行います。
そして、相手バッターの様子を観察します。
- 初球から積極的に振ってくるタイプ
- このコースは振って来て、このコースはあまり手を出さない
- あきらかに球種の的を絞っている
- 反応したボール
- 長打力があるのか?
- 前で打つタイプなのか?懐が深く粘れるタイプなのか?
- 前の打席はどういう結果だったのか?
など一打席一打席で情報が入り蓄積されます。
その日のピッチャーの良い部分を活かしながら、打者を観察してリードを行う。という事ですね。
バッターが狙っているボール(球種やコース)は?
では、バッターは何の球を待っていたり狙っているのでしょうか?
それが一番分かるポイントは「打者のタイミングの取り方」です。
打者には、いくつかのタイプに分かれます。
- 一番速いストレートのタイミングで変化球にも合わせてくるタイプ
- 2ストライクに追い込まれるまで球種を絞るタイプ
- 2ストライクに追い込まれるまで得意なコース(内角・外角)を絞るタイプ
- 一球一球の攻め方で狙いを柔軟に変えるタイプ
などですね。
例えば、高校野球で打者三巡目に入り「相手投手も疲れてきたのでストレートに的を絞って打て」と指示が出ることもあります。
そうなれば、何の球を狙っているのかは明らかに分かりますよね。
また、逆方向を狙っているバッティングだったり、ファールの打球方向でも分かることがあります。
内角のストレートを引っ張ってファウルにされたら、今度は外への変化球を使うなどという組み立て方ですね。
バッターの動作を観察し、何かを察知する事はなかなか難しいですが、そういった技術もキャッチャーの醍醐味でもあり必要な感性になります。
苦手なコースや球種が分かれば徹底的に責める!
プロのバッターならば得意コースは体が反応し、苦手なコースや球種があっても「意識すれば」打てます。
ですが、アマチュア野球では苦手のコースや球種はどう頑張っても、その打席で打てる様にはなりません。
ですので、苦手なコースや球種が分かれば徹底的にそこを攻める様にしましょう。
リードは相手が嫌がる「相手の裏をかく」ことと「弱点を攻める」ことなんですね。
もっと具体的にしっかりと配球について学びたい場合には ・・・
>>> 配球の教科書
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